ROCK!!! 〜犬神サーカス団〜LIVE REPORT > 2005.02.03

2005.02.03   @表参道・FAB
犬神サーカス団 - 巡業2005〜ザ・大っきい・ほら穴・ショー〜 ( ファイナル )

セットリスト
    ( 19:15 )
    オープニングSE 交響曲第9番ホ短調作品95「新世界より」第4楽章

  1. 愛の亡霊
  2. 需要供給の法則

    MC

  3. 洗脳
  4. 都合のいい女
  5. 屈辱の悲哀歌

    ジンさんMC( ストーリー選択 )

  6. 涅槃に咲く白い花( 前半部 )
  7. 人工妊娠中絶
  8. エナメルを塗られたアポリネール

    明さんMC( いかす温泉天国 )

  9. 血まみれ内臓ロックンロール

    情次さんMC( 楽曲方向転換を提案 )

  10. ほんとにほんとに御苦労さん
  11. 理想郷
  12. 命みぢかし恋せよ人類!

  13. ? 〜 悲しき願い 〜 悪魔は俺だ!

  14. 虫ケラの欲望
  15. 退化
  16. 犬神天国 〜 赤い蛇
  17. 爆走 All Night Long
  18. 最後のアイドル

  19. ほんとにほんとに御苦労さん+需要供給の法則( パラパラバージョン )

    - アンコール 1 -
  20. 花嫁
  21. カナリヤ

    - アンコール 2 -
  22. 父親憎悪
  23. 白痴
    ( 21:30 )

    廃墟の街( ピアノバージョン )

犬神サーカス団巡業2005
〜ザ・大っきい・ほら穴・ショー〜


1/27  大阪・MUSE
1/28  名古屋・ell.FITS ALL
2/03  東京・FAB
  如月、身も心も凍るような厳寒の表参道。開場時間の少し前にFABへ到着。入り口前には人だかりができている。間を置かず開場誘導が始まりフロアへ。次第に空間が埋まってゆく。

■

  フロアに入ってすぐにドラムを見るとツーバスになっていた。やっぱり、と思う( 去年の大晦日の団員ひとりごとに「ドラムセットを派手にする」と書いてあったので、ツーバスにするんだろうと予想していたから )。シンバルの数も少し増えていたようないないような。「派手」というよりは全体的に「大きい」という印象。

  開演時間を13分ほど過ぎて、アナウンスのチャイムが鳴る。
  「巨大な岩石を掘った後に出来るほら穴は大きいという。岩石、すなわちロック!…本日の興行は皆さんの反応でストーリーが変わります。どなたさまも頭をふるってご参加ください。」
  少しくぐもった明さんの声が響くフロアからは時々笑いが起こる。

  去年11月の「ROCKIN' SISTER」以来、恒例となったオープニングSE( 「新世界より」 )が流れる中、メンバー登場。最新マキシより「愛の亡霊」で幕開け。音のバランスがいつもと違い( 楽器の音が大きい )、歌声が少し聞きづらい。

  オープニングの挨拶の後、「実はこんなものが届いたの。」と封書を見せ、芝居が始まる。

■

  今回のライヴは、観客の反応によって内容が変わるマルチ・ストーリー・システムを採用すると、ツアーが始まる何日か前に告知されていた。どうやら芝居を随所に取り入れて進むようだ。

■

  インディーズで活動するとあるバンドの元に、メジャーデビューを勧める某プロダクションから届いた1枚の契約書。そこには契約と同時に登録料を支払うように、と書かれていた…。
  「洗脳」の掛け合いは、ジンさんと情次さんがプロダクションの人間という設定で、業界言葉で凶子さんに話しかける。二人が話している間中、凶子さんは「はぁ?」( 業界言葉が分からなくて話が見えない )という表情をしている。

  メジャーデビューするためにプロダクション( 実は架空の悪徳事務所 )と契約するか否かを観客が決める。懸命な説明が終わった後、ジンさんは採決を取るがなかなか決まらない。「どっちもやって!」、「どっちもやると、皆さん帰れなくなるんで…。」というやり取りもありつつ、結局この日は僅差で「メジャーデビューせずに地道に活動を続ける」ストーリーが選択された。ちなみに大阪ではデビューしない方、名古屋ではデビューする方だったそうだ。

  インディーズで地道に活動を続けることになったというわけで、「涅槃に咲く白い花」や「エナメルを塗られたアポリネール」という珍しい曲を演った後、「いかすバンド天国」と「えびす温泉」を足して二で割ったような「いかす温泉天国」という番組出演という場面に変わる。司会役を演じた明さんは相変わらずオーランド・ブルーム( 正月のラジオ出演の際にスベったネタ )。何を質問しても喋らないメンバーに苛立ち始め、ついにはADを怒鳴りつける芝居。

  「血まみれ内臓ロックンロール」の終わりの方で、明さんはステージ袖で待機しているバディさんに目配せをして異常を訴える。どうやらトラブルのようだ。それを確認したバディさんは両手で×印を作り、演奏中の情次さんに異常を知らせる。怒ったように「やめやめ!」と叫び演奏を止め、「まったく俺はどうすりゃいいんだよ。」とアクシデントに戸惑いながらも話し始めると、明さんがスティックを持ったままステージの前に出てくる。なんとバスドラのヘッドが破れてしまったとのこと。どうやら初めてのことらしい。「2つあるからいいんだけど(笑)。」と冗談っぽく笑う。
  すぐにスタッフが交換作業を始める。その間メンバー全員でトーク。自らの言い間違え( 「ドラムの皮」を「大人の皮」と言った )が下ネタだとハッと気づき床に崩れる凶子さん。明さんに助けられ立ち上がりながら「だってジョニーちゃんが…。」と情次さんにふるが、「いやぁ、いくら俺でも大人の皮とは言わないよ。」とつれない返答。その後、メンバー各自がモノマネを披露。交換作業が終わり、本来のライヴに戻る。

  インディーズで地道に活動するものの、いつまでもパッとしないことに業を煮やしたメンバーが楽曲の方向転換を提案。ここからポップな楽曲に一転。

  「命みぢかし恋せよ人類!」の前には長めのMCが入る予定だったがそれを凶子さんがすっ飛ばしたため、ベースの交換が間に合わず音が出ない。明さんはジンさんの方をちらちら見ながら演奏を中断するかどうか決めかねている様子だ。サビに入る前に情次さんが演奏を止め、中断させた。普段ベースの音はあまりはっきりとは聞こえないが、音がないと変な感じがする。

  凶子さんが退場し、明さんのソロが始まる。70年代?の曲と「悲しき願い( サビのみ )」と「悪魔は俺だ!」。「愛してるぜ」という台詞にフロアからは嬌声が上がる。

  プロダクションの社長に扮した明さんが、メンバーから集めた登録料を持って北海道へ高飛びする芝居では、偽札やピストル等の小物を使っていた。
  観ている時はこの辺りの芝居の流れが分かりにくかった。( プロダクションと契約しなかったものの、ポップな楽曲に転向したら動員が増え登録料が払えるようになり契約したが実は詐欺だった、という流れだったらしい。 )

  「犬神天国」からは、フロアの動きも激しくなる。最前の犬っ子が激しいヘドバンをするのはいつもの光景だが、それに加え前列中央あたりがモッシュ状態になるのがワンマン時の特徴だ。

  本編締めのパラパラは、イントロが「ほんとにほんとに御苦労さん」、歌の部分が「需要供給の法則( サビ部分 )」。踊りも少し変わっている。相変わらず一点を見つめたまま無表情で踊るメンバーたち。

  アンコール1曲目は「花嫁」。ライヴで聴くのは久しぶりだ。

  2回目のアンコールでは、ファイナルということで特別に「メジャーデビューしたストーリー」でのセットリストから「父親憎悪」が追加された。ちょうどここ最近続けてリクエストしていた曲だったので僕的には嬉しい。
  オーラスの「白痴」でテンションを上げたままライヴは終了。一番最後までステージに残っていた凶子さんが「どうもありがとうございました!」と頭を下げて退場した。

■

  様々なアクシデントがあったり、途中から芝居が分かりにくくなったりしたが、盛りだくさん( 節分ということでアンコール時に豆まきもしていた )な内容の面白いライヴだったと思う。

  ドラミングに関しては、珍しいパターンの叩き方があったり、ツーバスをドコドコ鳴らしている様子はなかなか新鮮な感じがした。それにしても!わりと前半でスティックを落としたり、バスドラのヘッドが破れたり、スティックの破片が飛ぶほどの力でシンバルを叩いたり、音を拾うマイクがずれたり、とにかくすごかった。機嫌が悪いという感じではないけれど、音が( 叩き方も )暴力的で心にグサグサきた。その暴力的な力強さがライヴをグイグイと引っ張っていた…という感じもした。

2005.02.04〜13
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