| ROCK!!! 〜犬神サーカス団〜 > LIVE REPORT > 2004.06.04 |
セットリスト
もう戻れない 2004〜全国篇〜 6/04 表参道・FAB 6/12 大阪・MUSE 6/14 広島・ナミキジャンクション 6/15 福岡・DRUM SON 6/17 名古屋・ell.FITS ALL 6/20 札幌・KLAPS HALL 6/22 仙台・MACANA 7/04 渋谷・O-West 最初の扉 / 犬神サーカス団
<収録曲>
1. 最初の扉 2. 恋の炎 3. 退化 4. 三つの扉 地獄の子守唄 / 犬神サーカス団
<収録曲>
1. 見世物小屋口上 2. あんたは豚だ 3. 廃墟の街 4. 常世の蟲 5. 青蛾の群 6. 基準停止装置 7. 夜が終わっちまう前に… 8. 黒髪 9. 白痴 10. 基準停止線の綱目 11. 鬼火 12. 灯蛾 13. 路上 14. 地獄の子守唄 異形の宴
<収録曲>
1. 雨で飛び立つ男と女( グルグル映畫館 ) 2. 夢十夜( 羅字屋 ) 3. 赤痣の娼婦( 犬神サーカス団 ) 4. 大問題!されど快晴。( グルグル映畫館 ) 5. 受胎( 地獄絵 ) 6. 火車の轍( 陰陽座 ) 7. エナメルを塗られたアポリネール( 犬神サーカス団 ) 8. うつろの針( 地獄絵 ) 9. 月姫( 陰陽座 ) 10. 水色の涙( 羅字屋 ) グレイテスト・ヒッツ / 犬神サーカス団
<収録曲>
1. 花嫁 2. 赤猫 3. 洗脳 Single Ver. 4. 鎮魂歌〜レクイエム〜 5. でもワザとじゃない 6. 人工妊娠中絶 7. 命みぢかし恋せよ人類! 8. くだらない話 9. 最後のアイドル 10. 血みどろ菩薩 11. 赤い蛇 12. カナリヤ 13. 大地に死す 14. ロックンロール・ファイヤー 15. 最初の扉 16. 虫ケラの欲望( 新曲 ) 17. ウロコの女( 新曲 ) 18. 堕落と絶望の少女( 新曲 ) 「グレイテスト・ヒッツ」 詳細と試聴 |
開演時間を15分押して、SEが流れる中、楽器隊が登場する。情次さんの髪がふんわりと立っている。いつもは少しきつい感じの情次さんが優しげに見える。 オープニングSEを切り裂くように、ギターの音が響く。ブルースのような旋律に乗せて、フロアを見回しながら「ずいぶん物好きが集まったみたいじゃないか。」、「お前ら、生きて帰れると思うなよ。」…と情次さんとジンさんの会話。 「待ちな!」そこへ、前髪を切って日本人形のような凶子さんが登場し、啖呵を切る。オープニングは「虫ケラの欲望」。 少し暴力的な雰囲気に戸惑う。「関東近郊篇」とは明らかに違うという感じはするが、まさかこの後、もの凄い展開が待ち受けていようとは…。 「今夜は10周年のパーティーだ!派手に行こうぜ!」という威勢のいい掛け声から「命みぢかし恋せよ人類!」へ。いつもは左側のクラッシュシンバルを押さえながら叩く箇所( 「( ♪ )欲望のはけ口を」 )は、左右のクラッシュシンバルとライドシンバルを叩くアレンジになっている。 「みんな、元気だった?今宵お目にかけますは、犬神一座の大サーカス、最後まで楽しんでってちょうだいなっと。」と手の甲を打ちながら、幕開けとは打って変わって柔らかい雰囲気で挨拶をする凶子さんに、フロアからは「かわい〜。」という声が。 「関東近郊篇」では、「黄泉の国」の前に演奏されたフレーズの後、明さんがカウントを出し「赤猫」へ。「久々!」と思っていると、凶子さんが「みんな一緒に歌いましょう。」と語りかけ、歌に入るところで音が止む。フロアには、バスドラと歌声が響く。タクトを振るような仕草でフロアを煽るジンさんの生声も響く。 間を入れず「洗脳」まで一気に。情次さんとジンさんの掛け合いは、ガラの悪いチンピラ風。もともとは「暗黒集団・神の犬」が「暴走バンド・犬神サーカス団」に変わっていたり、会話の中にDVDの告知や10周年についてを織り込んでいる。 リズムに合わせ、ジンさんがベースヘッドを前後に振る箇所で、明さんは同じように首を振っている。情次さんの逆毛は湿気で、すっかり元に戻っている。 「ウロコの女」から始まった3ブロック目から、異様な空気が漂い始める。 関東近郊篇では、「春はたくさんの出会いがあって、恋の季節よねぇ。」というMCや「恋」つながりの歌を歌ったりして「恋」を強調していたが、何の前置きもなく「恋の炎」へ。 「血みどろ菩薩」では、赤と青と緑の照明が交互にステージを照らし、凶子さんは身悶えするように歌う。どろどろと混沌とした雰囲気。そのまま途切れることなく「でもワザとじゃない」へ。オリジナルより少し省略( 歌詞を忘れて飛ばした? )されているが、「( ♪ )でもワザとじゃない!」の金切り声が異様な雰囲気をさらに盛り上げる。 セットリストには曲全体の構成を考慮して「三つの扉」と書いたが、実際は「最初の扉」のイントロで始まる。 「犬神サーカス団も、何の因果か今や新人バンド。あのままインディーズにいたら、どんなバンドになっていただろうねぇ。見せてあげようか…。」という語りから始まった「エナメルを塗られたアポリネール」では、凶子さんが遺影( 黒目のない女性 )を抱いて、直立不動のまま歌う。語りの多い曲なので歌うというよりは絶叫に近い。直立不動と絶叫というギャップが不気味さを演出している。 バックの演奏は「三つの扉」に戻り、凶子さんは遺影をスタッフに手渡す。 「子供の頃の夢はアイドルになることだったの。この間テレビの企画でその夢が叶ったの。見せてあげようか…。」という語りが入る。まさか演らないだろうと思ったのに「夏の扉」( 松田聖子 )をフルコーラスで。うたばん同様、振り付けをしながら歌うが、サビの「( ♪ )フレッシュ、フレッシュ、フレ〜ッシュ」は、アイドルとは程遠い巻き舌気味の「犬神凶子節」。あの企画を逆手に取ったかのようだ。 「犬神の可能性はこんなもんじゃないのよ。せっかくだから見せてあげようか、犬神サーカス団の未知の可能性ってやつを…」。演奏が止み、扉が開く音の後、明さんが立ち上がってステージの前へ出てくる。フロアは一瞬「え?何?何?」という感じだが、情次さんがドラムの前に座り、明さんがギターを、凶子さんがベースを抱えると、大歓声が沸く。 他のメンバーの用意ができるまで、スティック回しを繰り返す情次さん。ギタリストの顔とはまた別の表情( 新しいおもちゃを目の前にした「男の子」のような表情 )。演奏は必死ながらもけっこう上手い。 明さんのギターソロはぎこちない(笑)。演奏し終えて、ピックをフロアに投げる。 袂をスタッフに持ってもらいながら、ピック奏法でコードの1音だけを弾く凶子さんは真剣。でも、最後はスタッフの手を振り切り、袖を振り回して楽しそう。 赤い羽根飾りを首に巻いて歌うジンさん、いっぱいいっぱい(笑)。ほとんど音が取れていない。曲が終わって他のメンバーがそれぞれ定位置に戻っても、マイクを離さず叫び続ける。背後から凶子さんに肩を叩かれ、「ごめんなさい」という感じに頭を下げて定位置に戻る。この「理想郷」で、しばし場が和む。 再び、「三つの扉」に戻り、「こっちの可能性はなかったみたいねぇ。これでもけっこう練習したのよ(笑)。」というMCにフロアから笑いが起こる。 「でもね。」 バックの演奏が止む。「こんなたくさんに見守られて、10年間続けてきたわ。みんなどうもありがとう。あたしの好きな犬神サーカス団、みんながいる限り続けていくわ。」と、この10年を振り返るかのようなMCから「地獄の子守唄」へ。白い煙に包まれた暗いステージの奥から幾筋かの白い光が凶子さんを照らす。ギターのアルペジオをバックに1コーラス目はバラードアレンジ。そして、ドラムイン。2コーラス目には真っ赤な光がステージを覆う。まるで賽の河原から地獄へと変化するような構成。 しんみりした空気を払拭するかのように「行くぜ、表参道〜!」という掛け声から「花嫁」へ。その勢いのまま「犬神天国」へ続く。 「ロックンロール・ファイヤー」では、久しぶりにスティックが飛ぶアクシデント。でも、相変わらず何事もなかったかのように演奏は続く。 フロアの前列では先ほどと打って変わって、ものすごいヘドバンを繰り返す犬っ子たち。 「赤い蛇」で、ヘドバンをする凶子さんの( エクステンションではなく )自毛を染めたという濃いピンク色の部分が、黒髪と混ざり合い、とても綺麗だ。 「最後のアイドル」が始まる頃には、かなり暑いのか、明さんは顔中汗だらけ。珍しい。 ポンポンを持って踊る凶子さんは、勢い余ってマイクスタンドを倒す( 水戸でも倒していた )。 「今日もパラパラで締めるのかなぁ…。」と思っているところに聞こえてきたのは「地獄の子守唄」のピアノバージョン。メンバーがステージに並ぶ。そして、リズムがユーロビートに変わる。………え?えええ? 「最初の扉( パラパラバージョン )」をベースに、さらに進化した踊りはフロアの笑いを誘うが、メンバーは至って冷静、無表情のまま踊る。テンポがオリジナルより速いサビ( 「( ♪ )愛の絆は忘れない 人の道逸れた恋」〜 )を歌い終えて、メンバーと同じ位置に戻った凶子さんは踊りを忘れたようで、右隣の明さんを見ながら思い出そうとしている( 明さんの踊りは完璧。多分 )。 この曲をこんなふうにアレンジするとは観る側にとって驚きだが、曲を作った本人でさえ何年か後にユーロビートに乗せて踊ることになるとは予想もしていなかっただろう、と思う。 アンコール、最初に登場した凶子さんに「ジン兄はね、マッサージが得意なの。」と紹介され、親指を立てながら登場したジンさんはスタッフの背中を指圧する。 得意のスティック舐めに引っかけて「アッキー、舐めて〜。」と呼ばれ登場した明さんは舌を出して舐める仕草。そんな明さんを見ていた凶子さんがなせか転ぶ。情次さんを呼ぶ前に、明さんが凶子さんに「こうやって呼んで。」というふうに身振り手振りを交えて、一生懸命指示を出している( そんな無理矢理下ネタで呼ぼうとしなくても… )。 胸のチャックを開けて登場した情次さんは「君たち、馬鹿じゃないの?(笑)」と言いながらも、一応下ネタMC。 情次さんのMCの間に、左右のスティックを見比べていた明さんは足下から予備のスティックを出して右のスティックだけ変えていた。この頃には、汗で髪まで濡れている。 2度目のアンコールの凶子さんのMCは、これから回る全国ツアーに関して。「全国、一緒に回ってもいいのよ。」という言葉に対し、ジンさんは「俺は回るよ。」、続いて明さんは「じゃぁ、俺も行こうかな。」、情次さんだけは「( ツアーを回る )金、ないや。」とフロアを笑わせる。 タイトルを告げ、オーラスの「堕落と絶望の少女」へ。伸びやかな凶子さんの声を、楽器隊の音が包み込むような感じのバラードで喜怒哀楽に富んだ2時間が締めくくられた。
個人的、たとえば「好きな曲を聴けて楽しかった」とかいう次元ではなく、客観的にも、かなり凄い内容だったと思う。犬神サーカス団の本領発揮? 改めて、「なんて凄いバンドなんだろう」と思った一夜。 2004.06.11〜27
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