ROCK!!! 〜犬神サーカス団〜LIVE REPORT > 2004.05.14

2004.05.14   @Shibuya O-WEST
犬神サーカス団 - 平成16年度興行巡業 もう戻れない 2004〜関東近郊篇〜 ( ファイナル )

セットリスト
    ( 19:05 )
  1. 最初の扉
  2. 花嫁

    MC

  3. 黄泉の国
  4. 洗脳

    MC

  5. 恋の炎
  6. 廃墟の街
  7. 大地に死す

    ジンさんのトーク

  8. 赤痣の娼婦( アコースティックバージョン )

  9. ドラムソロ 〜 本牧ブルース 〜 悪魔は俺だ!

  10. 三つの扉

  11. 退化
  12. 犬神天国 〜 ロックンロール・ファイヤー
  13. 赤い蛇
  14. 白痴
  15. 最後のアイドル

  16. 最初の扉( パラパラバージョン )
    ( 20:45 )

    - アンコール 1 -
  17. 怪談!首つりの森
  18. 鎮魂歌〜レクイエム〜
    ( 21:00 )

    - アンコール 2 -
  19. 命みぢかし恋せよ人類!
    ( 21:12 )

    廃墟の街( ピアノバージョン )


最初の扉 / 犬神サーカス団

<収録曲>
1. 最初の扉
2. 恋の炎
3. 退化
4. 三つの扉


地獄の子守唄 / 犬神サーカス団

<収録曲>
1. 見世物小屋口上
2. あんたは豚だ
3. 廃墟の街
4. 常世の蟲
5. 青蛾の群
6. 基準停止装置
7. 夜が終わっちまう前に…
8. 黒髪
9. 白痴
10. 基準停止線の綱目
11. 鬼火
12. 灯蛾
13. 路上
14. 地獄の子守唄


異形の宴

<収録曲>
1. 雨で飛び立つ男と女( グルグル映畫館 )
2. 夢十夜( 羅字屋 )
3. 赤痣の娼婦( 犬神サーカス団 )
4. 大問題!されど快晴。( グルグル映畫館 )
5. 受胎( 地獄絵 )
6. 火車の轍( 陰陽座 )
7. エナメルを塗られたアポリネール( 犬神サーカス団 )
8. うつろの針( 地獄絵 )
9. 月姫( 陰陽座 )
10. 水色の涙( 羅字屋 )


グレイテスト・ヒッツ / 犬神サーカス団

<収録曲>
1. 花嫁
2. 赤猫
3. 洗脳 Single Ver.
4. 鎮魂歌〜レクイエム〜
5. でもワザとじゃない
6. 人工妊娠中絶
7. 命みぢかし恋せよ人類!
8. くだらない話
9. 最後のアイドル
10. 血みどろ菩薩
11. 赤い蛇
12. カナリヤ
13. 大地に死す
14. ロックンロール・ファイヤー
15. 最初の扉
16. 虫ケラの欲望( 新曲 )
17. ウロコの女( 新曲 )
18. 堕落と絶望の少女( 新曲 )

「グレイテスト・ヒッツ」 詳細と試聴
  O-WESTの外階段には、赤い幟が何本も立てられ、最上段横には凶子さんの顔イラストのバックドロップが。階段下にはたくさんの犬っ子たち。

■

  フロアに入ると、ステージには緞帳( どんちょう )代わりの薄い黒い布、両端には赤い幕が垂れ下がり、その奥のステージは静寂に包まれている。いつも犬神のライヴ( たいてい対バン )が始まる前は、ステージ上をスタッフが忙しそうに動き回っているので、こういうところにも単独性を強く感じる。

  開演時間数分前、凶子さんの声で場内アナウンスが流れる。沸くフロア。情次さん、ジンさん、明さんの順で一通りアナウンスが終わると、凶子さんが鳥肌の立つような声で一言。
  「もう戻れないわよ。」
  さすが関東近郊篇ファイナル。気合いが違うようだ。
  僕はずっと「もう戻れない」というのは、犬神サーカス団が「昔( の音楽性 )には戻れない」という意味合いだと思ってきたが、この一言で、観る側が「戻れない」という意味か…という気もしてきた。あるいは、その両方か。

■

  開演時間を少し回って、楽器隊登場。重い音で「最初の扉」が始まる。まずは楽器隊のコーラス。それが終わり、凶子さんが登場して( 台詞部分を )歌い始めても、まだ布は掛かったまま。照明は当たっているが、メンバーの姿がぼんやりとしか見えない。扉が開く音と同時に布が落ちる。ステージの後ろは一面、真っ赤な幕が覆い尽くしている。機材の他は何もないステージ。メンバーの姿が際立つ。

  凶子さんはCDジャケットと同じ髪飾りをつけている。情次さんはGLAY風?( 詳しくは後述 )。ジンさんは相変わらずパンクロッカーのよう。明さんは、水戸の時以上に逆立った髪。逆立っているというよりは、角が何本もあるみたいな感じ。デビルマン?(微妙) 蜘蛛の足?

  「花嫁」が始まると、ステージ前からフロアに向けてスモークが吹き出る。フロアのテンションが一気に上がる。

  「東京では久しぶり。最後まで楽しんでいってちょうだいなっと。」という挨拶の後、「黄泉の国」へ。曲間に腕を顔の前で交差させる凶子さん。着物の袖が凶子さんを覆い隠し、絶妙な演出。

  フロント3人が元気よくジャンプをしてはじける「洗脳」の掛け合いはスペシャルバージョン( か、どうかはよく分からないけれど )。情次さんが「おい、母さん」と話しかけると、ジンさんは「父さん」と返す。そのうち「かずこ」「のぼる」という人名に変わり、フロアは大爆笑。途中、情次さんの方が台詞を忘れ、いつもは崖っぷちのジンさんに助けられていた。

  「もうすっかり春よね。春は新しい出会いがたくさんあるわ。」という前置きから「( ♪ )心の底まで〜しびれるような〜」、凶子さんは「銀座の恋の物語」( 石原裕次郎&牧村旬子 )を歌い出す。歌いながらドラムの方へ近づき、立ち上がった明さんと手を取り合いながら、いい雰囲気。でも、凶子さんは明さんのパートが終わらない内に、明さんに背を向け定位置に戻り、「春は恋の季節。」と話し始める。取り残された明さんは「え?ちょっと、まだ途中じゃん…」という感じで納得いかない様子(笑)。

  「恋の炎」から間髪入れずに「廃墟の街」へ。ああ、もう一度聴けて、死ぬほど嬉しい。もう二度と演らないかもしれないから、ちゃんと目に焼きつけておこう。

  「大地に死す」後のトークコーナーでは、ジンさんがウイスキーについてのうんちくを語る。他のメンバーは、ドラム近くに集まり、相づちを打ったり、否定したり、賛同の拍手をしたりして聞いている。話しているうちに、どんどんテンションが上がり、「血まみれ内蔵ロックンロール」のイントロ演奏の後、「人生はロックンロール!血まみれ内蔵ロックンロール!なんでもいいからロックンロール !!」と叫ぶ。ジンさんが壊れた(笑)。
  情次さんのアコギをバックに「忘れてしまいたいことや どうしようもない寂しさに…」、今は亡き河島英五さんの「酒と泪と男と女」の歌詞を引用しながら語るジンさんに、「あんたさ、酒飲めないでしょ、そんなあんたに酒を語る資格はないわ。」という凶子さんの非情なつっこみ。「覚えてろー!」と捨て台詞を残しステージを走り去るジンさん。

  ステージには、ジンさんのトークの時からアコギを抱えて椅子に座っていた情次さんと凶子さんが残される。何が始まるんだろう、アコギを使った曲は何曲かあるから…と思っていると、「赤痣の娼婦」が始まった。この曲は「異形の宴」というオムニバスアルバムに収録されている楽曲。
  静まりかえった会場に、アコギ1本にしては厚みのある音と、凶子さんの妖艶な声が響き、空気が「陽」から「陰」に変わる。

  凶子さんと情次さんが退場して、間を置かず「スターウォーズ」のテーマ曲が流れ、今度は空気が「静」から「動」に変わる。
  学ランを脱いだ明さんが登場。フロアからの歓声を受け、ドラムの前に座り、思わずピースサインをする明さん。平成15年度単独興行巡業のO-West( 当時はON AIR WEST )の時と似ているフレーズも交えながらのドラムソロ。ライヴ時の「最初の扉」で使用しているパーカッション( 名称不明 )のコンコンという音がコミカルさを添える。明さんの真剣な表情を見ることができるのも、ソロならでは( 普通は楽しげ且つ真剣 )。
  「本牧ブルース」の後、トークが始まる。5月は寺山( 修司 )さんの亡くなった月、寺山さんと言えば青森、ツアーで初めて青森に行った時のこと、お金を拾った外国人観光客と地元のおばあちゃんの会話が聞こえてきた…。
  今のどこが下ネタなんだろう…と考える間もなく、「今のどこが面白かったかって言うと、1万円を訛って いつまんえん が It's mine に聞こえたんだ。」と、ダジャレの解説。フロアから「ほぉ〜。」という声が( 分かった人が少ない模様。それも悲しい・笑 )。…え?あ、下ネタじゃなかったんだ(爆)。
  「悪いのは誰だ?って聞くから、俺のこと指さして、明」、「指さして、明」、「指さして、明」、「指さして」( 明さん )、「明」( フロア )と、繰り返し「悪魔は俺だ!」へ。「2番!」と言いながら「( ♪ )三途の川で〜」と3番を歌い出したり、3番のBメロが2番になったり。曲の最後を「( ♪ )悪魔は悪魔は悪魔は〜 愛してるぜ ( ♪ )俺だ〜」と締めくくる。

  その後、ギターソロから「三つの扉」( フルバージョン )へ。ステージ中央の天井から首吊り用の縄が垂れ下がる。情次さんがその縄の前で( 首吊りを )躊躇している( 演技 )ところへ「( ♪ )おやおや、その縄で首でも吊ろうってのかい?」とCDと同じ台詞が入る。
  情次さんのサラリーマン編( フォークソング調 )の後、ジンさんのロッカー編。サビは2ビートのパンクロック風。CDの「三つの扉」の中では、このジンさんのサビが一番好きだ。歌詞も旋律も同じだけれど、やはりリズムのせいか血が騒ぐ(笑)。
  明さんはステージの前に出てきて板前編( 演歌調 )を熱唱。親方役のジンさんに「( ♪ )親方お世話になりました」のところで頭を下げたり、女将さん役の情次さんの肩に手を回し胸を触ったりの小芝居つき。最後はジンさんに( ベースヘッドで )刺される。

  「わざわざ渋谷まで来たのに、こんな不吉な歌ばかり聴かされて、気の毒よねぇ。こんなことなら家にいた方が良かったんじゃない?」とフロアに同情するMC( 一度かんで最初からやり直し )から「退化」へ。ステージとフロアの空気が「楽」から「激」へ変化する。

  「犬神天国」からは、豪華3本立て( ロックンロール・ファイヤー→赤い蛇→白痴 )。「ロックンロール・ファイヤー」では、フロアを煽るかのように、再びスモークが吹き出す。フロア中央前寄りは、ものすごいモッシュ状態。女の子が勢いよく( 前に )飛んでいる。フロアにいるスタッフの動きが慌ただしくなるが、特にアクシデントもなくそのまま続行。ステージ上では、ヘドバンを繰り返す凶子さん。

  「最後のアイドル」が始まると、銀色の紙吹雪が降ってくる。今日はいろんなところで演出が凝っている。凶子さんは赤いポンポンを持って踊る。壊れ具合は水戸より控え目。

  アンコール、本編終了から2〜3分でメンバー全員が一度に登場。バスドラのペダルがうまくはまっていなかったようで、演奏が始められない。明さんの「( ペダルを持ち上げて )ちょっと待って。」という感じの合図を受け、凶子さんは「なんかお話しようかしら…。」と言いつつ、情次さんに話をふる。「今日はね、( 髪型を )さりげないGLAYみたいにしてくれって言ったんだよ( と情次さんが言った? ヘアメイクさんが言った? )。」と言うとフロアから笑いが起こる。用意の整った明さんに「できた?」と確認し、「怪談!首つりの森」へ。( 「三つの扉」の「首つり」つながり? )
  ほぼ毎回オーラスだった「鎮魂歌〜レクイエム〜」が終わってメンバーが退場しても、客電がつかず、会場にはアンコールの声が響き渡る。

  2度目のアンコールは、凶子さんが最初に登場。「今日はGLAY風のお兄さんから呼ぶわ。」
  「ジョニー」と呼ばれ登場した情次さんは「( ♪ )恋に恋い焦がれ ふんふんふふふ〜ん」とGLAYの「グロリアス」を口ずさむが、歌詞をよく知らないらしい(笑)。「王子は、自分のことをどう呼ぶか」についてフロアと盛り上がった後、ベストアルバム「グレイテスト・ヒッツ」の告知。
  フロアからジンさんを「捨て犬」と呼ぼうと提案されると、「ウチの大事なベースなのよ。」とその案を却下。結局「今日のわんこは?」「ジンジン〜。」と呼ばれ、ジンさん登場。いきなり淡々とビデオクリップ集「切腹」の告知。
  「アッキー」と呼ばれ登場して、ドラムの手前で胸を隠す明さんを見て「隠してるの(笑)。」と笑う凶子さん。「ちょっと恥ずかしくなっちゃって…。」と答える明さん。だから、何を今さら…(笑)。「もっと見せて。」という凶子さんのリクエストに応えて、サスペンダーを持ち上げて胸を全開にすると、フロアから歓声が上がる。えっ、あ、よく見えなかった(笑)。凶子さんと情次さんの会話が終わるのを待って、6月から始まる「全国篇」の告知をする。

  「人生は !?」「一度きり !!」という恒例の掛け合いの後、「人生は一度きり、一生歌い続けます!」
  「命みぢかし恋せよ人類!」で勢いよくライヴを締めくくる。

  「廃墟の街( ピアノバージョン )」が流れる中、メンバー全員が順番に最前列前のスペースに降りて上手( かみて )から下手( しもて )へ走る。最後に、どうやって下へ降りようかと躊躇していた凶子さんがかわいらしかった。

2004.05.16〜05.31
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